羽アリを見つけたら取るべき行動まとめ|シロアリ1番!
COLUMN
シロアリコラム
投稿日 2018.08.28 / 更新日 2023.12.15
シロアリ駆除
テーマ:
羽アリを見つけたら取るべき行動まとめ
WRITER
大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。しろあり防除施工士。白蟻専科研究室長。
YouTube:シロアリ駆除Channel
大量の羽アリを見つけると、「シロアリだ!」と不安になり、パニックを起こしてしまうかも知れません。しかし一番大切なのは、落ち着くことです。羽アリが出ているからと言って、すぐに建物が倒壊するような事態になる事はほぼほぼありませんし、一日や二日で被害が急激に進行することもありません。
まず最初に何を確認すればいいのか、応急処置はどうすればいいのかなど、実際に羽アリが出た時に取るべき行動・対策をまとめました。
目次
羽アリを見かけるのはこんな条件の日(関東地方)
シロアリの羽アリは一度にものすごい量の個体が同時に発生するという特徴があります。これは集団で行動することにより少しでも天敵に襲われるリスクをさけるためですが、羽アリが発生する際の時期や気候についても、ある程度の共通点があります。関東地方で最もメジャーなシロアリである「ヤマトシロアリ」だと
- 4月中旬~5月
- 雨上がり(前日〜早朝に雨が降った)
- 気温が高く蒸し暑い(24℃以上)
- 無風、もしくは弱い南風
- 上記の条件が整った午前中
といった条件が整った日に、例年群飛の報告が多くなります。飛び出した羽アリは地面に落ちると自ら羽を切り落とします。そして雌の誘引フェロモンで寄ってきた雄とつがいになり、地中や朽木に新しい巣を作ります。
羽アリ発生時の対応チャート
羽アリ発生時の対応の流れを図にまとめました。以下に詳しく説明していきます。
1. 羽アリの特徴はどっち?
羽アリには大きく分けて「クロアリの羽アリ」と「シロアリの羽アリ」がいます。これらを見分けるには「羽アリの発生した時期」と「羽アリの体形」を確認するのが1番です。下記の表では羽アリを見分ける際に注意したい点をまとめました。
シロアリ | クロアリの仲間 | |
---|---|---|
発生時期 | ヤマトシロアリ:4月中旬~5月 イエシロアリ:6月~7月 |
5月~11月に複数種類が入れ替わりに発生 |
胴体 | くびれがない | くびれがあり、頭部・胸部・腹部に分かれる |
翅の形 | 前後の翅の大きさがほとんど同じ | 頭に近いほうの翅が長く、お尻に近い翅は短い |
その他 | 翅が取れやすい | 翅は引っぱらないと取れない |
※種類によって、発生時期・体形に違いがあります。
また、シロアリの羽アリは羽がすぐに取れやすい構造をしており、半透明の羽だけが地面にバラバラと散らばっているという状態がよく見られます。こういった状態はクロアリの羽アリではあまりみられません。
クロアリはシロアリとは生態が全く異なる昆虫で、山林に生息するごく一部の種類を除いて黒アリは建物に被害を与えることはありません。シロアリかクロアリの羽アリかよくわからない場合は、何匹か捕まえて容器などに入れておいて、後ほど専門業者を呼んだ際にそれを見せれば同定してくれます。
2. 羽アリの発生した時期は?
関東エリアに主に生息するヤマトシロアリの場合は4月中旬~5月の蒸し暑く風のない日の午前中~昼ごろ、千葉・神奈川沿岸以南を主な活動エリアとするイエシロアリは、6月~7月の夕方から夜にかけて、ごく僅かな期間に一斉に羽アリを発生させます。夏の蒸し暑い時期になってからや肌寒くなる秋口に発生する羽アリは、そのほとんどが建物に害を与えないクロアリの仲間の羽アリです。
ただし、外来種のアメリカカンザイシロアリの羽アリは6月から7月が発生のメインですが、条件によっては一年中発生することがあります。
発生したタイミングが明確なら各月のページをご覧ください
・4月の羽アリは?4月の羽アリを徹底考察
・5月の羽アリは?5月の羽アリを徹底考察
・6月の羽アリは?6月の羽アリを徹底考察
・7月の羽アリは?7月の羽アリを徹底考察
・8月の羽アリは?8月の羽アリを徹底考察
・9月の羽アリは?9月の羽アリを徹底考察
・10月,11月の羽アリは?羽アリを徹底考察
3. 顆粒状の粒が室内に見られる?
前述のアメリカカンザイシロアリは、関東では市町村単位のごく一部のエリアで局地的に被害が見られる、特別なシロアリです。
その特徴は、顆粒状の特徴的な糞を排出することです。このような糞が屋内で見られる場合、お住まいのエリアによってはアメリカカンザイシロアリの被害を受けている疑いがありますので当社までご相談ください。
4. 羽アリが出た場所は?
シロアリは北海道の一部を除いた、日本全国に生息しています。それは土地柄に関係なく、たとえ周りを高層ビルに囲まれた地域でもシロアリの被害が見られます。
ですので、シロアリ対策をしていないお庭や公園で、白蟻の羽アリが発生するのはとても自然なことです。しかし、室内から大量の羽アリが発生する場合は床下の木材が被害を受けている可能性があるので注意が必要です。
5. 過去5年以内にシロアリの工事をしてる?
建物の外でシロアリの羽アリが発生している場合、建物自体がシロアリから守られているかどうかが重要になります。建物の外とは、玄関ポーチやお庭、生け垣などです。
関東地方で被害の多いヤマトシロアリ・イエシロアリの羽アリは、カップルが成立した後に一度土の中に潜り、床下から建物に侵入します。その床下にあらかじめシロアリ予防対策がなされていれば、シロアリは建物に入ることができず被害を与えることもありません。
ただ、薬剤の効果は通常5年間で消失するので、シロアリ予防対策をしてから5年以上経っている場合や、そもそも予防対策をしていない・しているかわからないお住まいはシロアリの被害に遭っていないかどうか、一度床下のチェックをおすすめします。
羽アリが出ている時の応急処置方法
やってしまいがちなのは、出ている羽アリに向かって殺虫剤を吹きかけてしまうことです。市販の殺虫剤の多くには、虫が嫌がり、避ける成分が入っています。そのため発生場所で生き残ったシロアリは建物の至る所に逃げて分散し、別の場所から羽アリが出はじめたり、その後の完全な駆除が困難になってしまいます。
殺虫剤を使わない応急処置方法としては、「掃除機」や「ポリ袋」を使う方法があります。
掃除機で羽アリを吸いこんでしまう方法
こちらがもっとも簡単な方法です。発生している羽アリを、そのまま掃除機で吸い込んでしまうのです。シロアリはとても弱い生き物。そのため羽アリは掃除機で吸いこまれるときの圧力で死んでしまいます。
ポリ袋を使う方法
ドア枠や框等、発生場所を覆うようにポリ袋(ビニール袋)をかぶせて、中に羽アリが溜まるようにします。ある程度たまったら口を結んで捨てて、また新しいポリ袋をかぶせます。
何故羽アリを飛ばすのか
シロアリの羽アリは正確には「有翅虫」といわれ、巣のなかのシロアリが多くなりすぎて維持が難しくなったときや、巣に危険がおよんだ場合に発生します。風に乗って遠くに移動して新しい巣を作ることで分布を拡大していくのです。そのため、羽アリが出る場合は、それなりに大きい巣ができている可能性があり、決して小さくない被害が発生しているおそれがあります。
羽アリの調査を業者に依頼するときは
この記事では羽アリが発生した時の対処方法についてご紹介してきました。大切なのは正しい知識で適切な対処を行うことです。もし「これはシロアリの羽アリかもしれない」と思ったときは、専門業者に現状をしっかりと把握してもらい適切な処理を実施しましょう。
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