5月の羽アリはシロアリ?この時期の羽アリを徹底考察!|シロアリ1番!
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シロアリコラム
投稿日 2018.05.04 / 更新日 2023.08.31
シロアリ駆除羽アリ
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5月の羽アリはシロアリ?この時期の羽アリを徹底考察!
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大学では昆虫類の研究に携わる。2007年テオリアハウスクリニックに新卒入社。これまで3000件を超える家屋の床下を調査。皇居内の施設や帝釈天といった重要文化財の蟻害調査も実施。大学の海外調査にも協力。しろあり防除施工士。白蟻専科研究室長。
YouTube:シロアリ駆除Channel
「家に黒くて羽の生えた虫が大量に出てきています!」
「この羽アリがシロアリかどうか調査してくれませんか?」
毎年5月になるとこの様な問合せを多くいただきます。家の中に入り込まれるのも嫌だけど、「人間に害は無いのかな?」「建物に害は無いのかな?」という部分も気になりまよね。そこでこの記事では、羽アリの発生が多発する5月に室内で出没する羽アリについて徹底考察します。
目次
5月の羽アリ、正体はヤマトシロアリ
5月に発生する代表的な羽アリといえば、やはりヤマトシロアリです。
ヤマトシロアリは主に4月末~5月にかけて繁殖行動が行われ、次世代の生殖虫となる羽アリが一斉に巣から飛び立ちます。その数、数百~数千匹の単位で出てくるため、1年の中で最も問合せが多い羽アリと言えます。
ヤマトシロアリの羽アリが発生したということは建物が食害を受けて危険な状態となっている可能性が高いです。もし5月に大量の羽アリが家の中で発生したのであれば、すぐに専門業者に相談しましょう。
5月に発生する羽アリ一覧
室内で発生する可能性のある種類
名称 | 画像 | 特徴 |
---|---|---|
ヤマトシロアリ 【建築物加害種】 |
5~7mm 4月下旬~5月 黒褐色。胸部は黄色。 |
|
アメイロアリ | ~4mm 5月~6月 黒褐色〜褐色 |
|
クロバネキノコバエ | 1mm 4月~11月 灯火によく集まる。 |
屋内で発生する羽アリの中で建物に被害を与えるものはヤマトシロアリだけです。クロバネキノコバエは観葉植物の土の中で繁殖することが多く、羽アリと間違われることの多い昆虫ですが、大きさが1mmと非常に小さいため羽アリと区別することができます。
屋外でしか発生しない種類
名称 | 画像 | 特徴 |
---|---|---|
クロオオアリ | 17mm前後 5~6月 黒色で非常に大きい |
他にも、屋外に限ればムネアカオオアリやヨツボシオオアリなど様々なアリが5月頃に羽アリを飛ばします。ただし、これらのアリは滅多に住宅に巣を作る種類ではありませんので、誤って家の中に入ってしまってもそっと逃してあげましょう。
ヤマトシロアリの羽アリの特徴
では、5月の羽アリとして最も問題となるヤマトシロアリの羽アリの特徴を見ていきましょう。
体は黒色で首に黄色いアクセント
ヤマトシロアリはシロアリの一種ですが、羽アリに限っては白と真逆の黒色を身にまとっています。なぜヤマトシロアリの羽アリは黒いのかというと、太陽の紫外線から自分の身を守るためです。
普段土の中に住むシロアリにとって日光は最大の弱点。繁殖のために外部に飛び立たなければならない羽アリは、紫外線から身を守るために黒色のメラニン色素を身にまとっているのです。
細かく見ると、首元だけ黄色いマフラーを付けたように黄色のアクセントが付いています。この線はヤマトシロアリのみに見られる特徴ですので、羽アリが発生したときには首元に注目してみましょう。黄色い線がついているようでしたらヤマトシロアリの羽アリで間違いありません。
くびれのない寸胴体型
ヤマトシロアリに限ったことではありませんが、シロアリの体型は寸胴型です。昆虫は頭部、胸部、腹部の3パーツから構成されますが、シロアリの胸部と腹部の境にはくびれがまったくありません。そのため、寸胴型に見えるというわけです。この特徴は、羽アリになったとしても変わりません。
黒く透き通る翅・落ちている翅
もし、羽だけが大量に落ちているのであれば、シロアリの可能性が高いです。実はシロアリの羽は自分で取ることができる仕組みになっています。シロアリは飛び立ったあと、地面に着地したらすぐに羽を切り離す傾向があります。そのため、現地には羽だけが残るのです。
ヤマトシロアリの羽は、黒く透き通った色をしています。残された羽が、「黒い」、「5月頃に発生」、「大量」という特徴があればヤマトシロアリで間違いありません。
羽アリが発生するタイミング
ヤマトシロアリの羽アリは4月下旬から5月にかけて発生しますが、大発生(※群飛という)する気象条件があります。それを一言で表すなら、モワッとした暖かさを感じる日となります。
- 午前の天気:雨あがりの晴れ
- 最高気温:24℃以上
- 最低気温:13℃以上
- 風向き:南〜南東
- 平均風速:3m以下
- 湿度:70%以上
※シロアリ1番!2018〜2022年調査より
シロアリ1番!の過去5年間のヤマトシロアリ群飛調査では、上記気象条件の日に大発生が発生しやすいことが分かっています。ヤマトシロアリの羽アリは午前9時ごろから正午ごろの10分間ほどで一気に群飛しますので、朝からモワッとした感じがあれば要注意です。
5月にシロアリの羽アリを見つけたら
もし羽アリが発生した際も、慌てずにひとまず冷静になりましょう。羽アリが発生しているのが建物の外側か内側かで対処法が異なるからです。
対処 | 住宅被害の可能性 | |
---|---|---|
室内で発生している | 必要 | 可能性が高い |
外壁などに大発生している | 必要 | 可能性が高い |
庭などで発生している | 基本は不要 | 可能性は低い |
発生が住宅内の場合
早急に対策を取らなければならない状況です。羽アリが建物の内側で発生するのは、浴室、トイレ、キッチンといった水が絡んでくる場所が多くなります。ヤマトシロアリは水分を好むシロアリですので、水回りで大発生している場合は既に建物のどこかに大きなシロアリ被害が起きていることが予想されます。早急に専門業者へ点検を依頼し、適切な処置を施すことが推奨されます。
発生が外部の場合
建物の外部で発生した羽アリに対しては基本的に対策を取る必要はありません。お庭や公園などは自然界と同じですから、日本全国に生息するヤマトシロアリの羽アリが5月に発生すること自体、自然界では普通のことです。
しかし、我が家の近くにシロアリがいるという事実を不安に感じる方も多いかもしれません。シロアリ業者に調査を依頼するかどうかの判断基準となるのは、羽アリが発生した場所と住宅との距離です。距離が近ければ近いほど、外で発生している被害が建物内部にまで広がっている可能性が高くなります。
また、外壁に大発生している場合は、自宅の壁内に巣がある可能性も考えられます。少しでも不安に感じた場合は最寄りのシロアリ駆除業者に調査を依頼しましょう。
室内で発生した羽アリの応急処置方法
もし室内で羽アリが発生した場合、応急処置はどうすればよいのでしょうか。多くの方がイメージする市販の殺虫スプレーを用いた駆除はシロアリにはおすすめできません。
羽アリの応急処置をするならば、基本的には物理的な排除がおすすめです。例えば掃除機で吸い込んだり、粘着テープで捕獲するといった方法です。羽アリ自体は一過性の現象で数日から数週間すれば出なくなります。それまでは物理的排除を続け、出てこなくなったら隙間をテープなどで塞ぎましょう。これで応急処置は完了です。その後の工程は専門業者に委ねましょう。
まとめ
ここまで、5月に室内に発生する羽アリをご紹介してきました。5月の羽アリはヤマトシロアリの羽アリであることが大半です。根本的な対策には専門業者の手が必要となるケースが多いことを覚えておきましょう。多くの人は羽アリが大量に出て来たのを見ると慌ててしまうと思います。しかし羽アリ自体に害はありませんし、羽アリの発生はしばらくすれば止まります。まずは冷静に適切な対処を施しましょう。
また、シロアリの羽アリを放置すると建物内のシロアリは食害を続け、被害を大きくすることになります。信頼できるシロアリ防除業者に調査を依頼し、必要な処置を行うことが大切です。
全員がしろあり防除施工士
社員の顔が見える安心力
強引な販売営業ナシ
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「クリーンなイメージとしてのシロアリ防除業界のパイオニアであり続ける」。私たちシロアリ1番!は、安心で確実なシロアリ駆除・予防をご提供するため、お客様のことを第一に考えたサービス作りをします。点検・工事・お見積りのことなど、シロアリ対策でお困りの点がありましたらお気軽にご相談ください。
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